単発プロジェクト
全長2メートルの巨大斧を金属で再現
31kgの巨大斧が出来るまで
株式会社キャステム 最高責任者 戸田拓夫社長×匠工芸
株式会社キャステム
株式会社キャステム様は精密金属部品製造を主軸に国内および東南アジア圏に事業を展開する、国内トップクラスの技術を持つ鋳造会社です。また近年では、いちご菜園や個人向けのユニークなグッズの販売といった多面的なチャレンジをされており、今後も目が離せません。
そんな革新を続けるキャステム様に、当社のプラスチック巨大斧を鉄製で作って頂きました。
ものづくりの可能性を応援したい
「匠工芸が制作した武器造形を金属化することで、ものづくりの可能性を応援したいと思った。金属加工の技術を多くの人に知ってもらおうと、最も大きいゴッドデスギアへの挑戦を決めた。」
社長の戸田拓夫様（以下戸田様）は、製作のきっかけについてこのように語ってくださいました。
何を隠そう実はこの企画、キャステム様始動のもと制作費を全てご負担いただいた上に、私たちは広島に現物を届けてもらっただけというとんでもない企画なのです。
ものづくりにおいて大切な技術はもちろんのこと、チャレンジ精神や遊び心で世の中の暗くなりがちなムードを吹き飛ばす。面白いことで人と人とが繋がる。誰かが誰かの役に立つ。そういったことを学ばせていただきました。
全長2メートル31.5センチ、幅87.5センチ、厚さ9.4センチ。重量はプラスチック製の3キロに対し金属製は約10倍の31キロ。
製作期間10か月、総重量31㎏の巨大斧贈呈式
2021年12月6日、待ちに待った日がついにやってきました。広島県福山市からキャステム様ご一行がゴッドデスギアを届けてくれたのです。嬉しさのあまりくす玉を用意するも文字が反対になるというアクシデントもありつつ、とても興奮する時間を過ごさせてもらいました。
鉄製ゴッドデスギア製作チーム
キャステム様が金属で再現してくれた武器は、スチームパンクデザインの巨大斧「ゴッドデスギア」。当社が運営するファンタジー武器ブランドTAKUMIARMORYが作るオリジナル武器の中では最大のサイズを誇ります。
金属で再現したゴッドデスギアとミニュチュアゴッドデスギアを折井へ贈る戸田様
☑コラボの話を頂いた経緯
なにこれおもしろいやん
はじまりは戸田様からのDM（ダイレクトメッセージ）でした。
2020年キャステム様と同じイベントに出展した際に、キャステム社員の方が「面白いブースがある」とSNSで発信。それを見た戸田様が「えらい大きいものを作ってるな。おもしろいじゃないか」とメッセージを送ってくださったのです。全く繋がりもない方から「御社の大きい斧を金属で作ってみませんか？」と連絡がきた時はびっくりしましたが、二つ返事で「やりたいです」とお返事させてもらいました。
返事がなかったらどうしていたかお伺いしたところ、「返事がなかったらこの企画はそこで終わっていましたね。タイミングは大事です」「オファーしても返信は五分五分かと思っていました。みんな外からいきなり連絡くると身構えちゃいますからね」とお話いただきました。
そうして、2020年12月広島へゴッドデスギアを持参しこのプロジェクトが始まりました。
☑商品開発
作るなら本気で
完成品を見て驚いた一つが歯車部分が実際に回ること。カラカラカラと軽快な音をたててスムーズに回ります。これは設計を手がけた開発設計部部長の藤原宣明様（以下藤原様）のこだわり。３Ｄスキャンと精密鋳造の技術を駆使されたそうです。削りだしから組み立てまで含めて一元化して作れる会社はなかなかないと聞きます。金属加工や鋳物製造をしている方が見たらびっくりするんじゃないでしょうか。
こんなに難しい試みも「歯車は回るから歯車」と、サラっと答える藤原様の姿はカッコ良かったです。
「もともとが設計屋なので自分が作った商品が世の中に出るのは楽しいです。部品屋は通常作ったものが何の何処に使われているか認識されにくいので、今回のような完成商品を作るのは分かりやすくて嬉しいですね」と語ってくださいました。
お手製のケースは運びやすいように工夫されているばかりでなく、接地面をイラストで分かりやすい仕様に。一見強面の藤原様の深い愛を感じました。
開発設計部部長 藤原宣明様
ずっと楽しかった
実際の製作を担当したのは入社してきたばかりの大重泉希様。
「約10カ月という膨大な時間をかけた中で大変なことや嫌になったことはなかったでしょうか」と、お尋ねしました。
「入社していきなりもらった仕事がこれだったので、まさかこんなファンタジーなものを作ることになるとは思ってもなかったのです。でも、もともとものづくりが好きで楽しかったし、勉強になりました。」との明るい回答。余った材料で小さな犬を作ったりと、大変なことを前向きに楽しめたエピソードを語ってくださいました。
開発設計部 大重泉希様
☑金属製ゴッドデスギアのポイント
・サイズが大きく重量があるため3分割できる仕様
・素材には、鉄、アルミ、ステンレスなどを使い、強度などにも配慮
・ゴッドデスギアの特徴の一つ、歯車部分は実際に動く
・歯車の仕掛けがある分、支柱がプラスチック製に比べて太い
実際に回る歯車
左）プラスチック製 右）鉄製
レバーをまわすと歯車が回転する仕組み
新たに設置された方位磁石
☑イベントに持参します
イベントに金属製ゴッドデスギアを持参します。
金属とプラスチック。素材は違えど日本のものづくりのすごさをたくさんの人に触れてもらいたいと思っています。本当にわくわくしますよ。
☑もう半歩
これはキャステム様の制服の裏に印刷された言葉。
全部上手くいったら面白くない。失敗も進歩するならOK。失敗は巻き返しのチャンスなんだ。そして、挑戦とか書いてもピンとこない。だからもう半歩なんだ。そうお話くださいました。
☑誰かが誰かの役に立つ循環を作りたい
「面白い」と感じる共通点が人と人とが繋がる。誰かが誰かの役に立つ。そういったことを学ばせていただきました。私たちは、コラボレーションを通して個人や企業のお手伝いをしていますが、今回は全面的にお世話になりました。こうしたご恩をいただくだけではなく、今度は自分たちが自分たちにできることで誰かの役に立てるように、そんな循環を作り続けたいと思いました。
☑鉄製巨大斧ゴッドデスギア販売してます
完全受注生産であなたのもとへお届けします。
【価 格】¥3,300,000（送料、税込み）
【サイズ】全長：2350ｍｍ、総重量：31kg
【素 材】アルミ・スチール他
完全受注生産のため、納期まで後約5か月お時間を頂戴しております。